～凡庸な兵士でも～

何かを成したい
そんなあやふやな思いで
何が出来るのだろうか

ただ　生きているだけ
生かされている　と言ったほうがいいだろうか

何の為に　今　ここにいるのか

剣を手に
それ以外の選択肢が本当になかったのだろうか

飛び抜けた成果を出すこともなく
生き抜くことだけで精一杯で
逃げ切ることを覚えただけで

そんな自分に　何かを成すなど
思い浮かべることも出来ないのに

何かを成そう
新兵として入ってきた者達の
その若さを見るたびに
自分が老い　そして何も残せてないことを知る

今から何が出来るのだろうか
上へといった者達と　今の自分
何が違ったというのか

情熱だろうか
努力だろうか
才能だろうか
天運だろうか

きっとどれも　なのだろう

自分にはないもの
自分では出来ないもの

出来ないものなら仕方のないことだろう
諦めて　今の自分に出来ることをして
今を生きるしかないのだろう

生き抜く　どんな時でも生き抜く
生き抜くことすら大変な時代
生き抜けば　先はある

歴史に名が残らなくても
私はここに生きている
歴史の一片とまで言えなくても
私は確かにここにいる