～嫉妬造花～

気が付けば　そこにそれはあり
少しずつ　侵食していく
黒く　醜い　感情

悲しさと怒りが入り混じり
ぶつけてしまいたくなる

でもそれは自分勝手で我が侭
それを理解しろと言うには理不尽

それが分かっているだけに
押しとどめるけれど
隠そうとも　偽ろうとも
偽の感情など薄っぺらく
隙間からあふれ出てしまった闇を
止める術は知らず
偽者だとすぐにバレテしまう
一見華やかに見えても　偽者は偽者
誰も心まで留めやしない

薄っぺらい感情など　似せて作った表情など
意味などないのに　それでもやらずにはいられない
こんな黒く醜い自分を見られるよりマシだと
作り笑顔で着飾る

ああ　感情などなければいいのにと
何度思ったことだろう

感情があるからこそ
幸せな気分を味わえるのだけれど
感情があるからこそ
こんなにも辛い思いもしてしまう

愛は美なのだろうか
愛することは美なのだろうか
ならばこのどす黒いものも美だというのだろうか

押しつぶされ　取り込まれ
狂ってしまいそうで
怖くてたまらない

自分が自分でなくなることが
こんなに怖いとは

ああ　愛など知らなければ良かった
感情など　なければ良かった
そうすればこんなにも苦しむこともなかっただろうに

今日も闇が心に広がる
愛が憎しみに変わる前に
いっそ壊れてしまえれば良いのに