～中途半端な実像～

このまま治らなければ
傷になって残れば
色んなものを諦められる

優しく気遣ってもらうことが
すごく鬱陶しくて
放っておいてくれたほうが
心が落ち着く

、、、なんて

　　　　　　　　　　――それは嘘


独りでいたいと思うのは本当
でも一緒にいたいと思ったり
きゅんっと切なくなる　おかしな心

二つの気持ち　こんがらがって
どっちがいいのか分からないよ

変わらないが安定　
変えないことは楽なこと
このまま何も動かなければ
自然と終わっていく

楽なのに……とても切ないよ
もっと　もっと
光があたり前になりたい

寝ることが怖くて
起きるのが怖くて


朝も夜も怖くて

生きていることも
死ぬことも



――人も



この世界が怖くて堪らない


自由なのか
束縛されているのか
分からない

不安定なのに安定していて
諦めたはずなのに望んでいて

闇は怖さだけでなく　優しくて
光は暖かいだけでなく　厳しくて

虚像と実像　どっちが本当なのか


治らなければ
傷になってしまえば
どちらかに動くのに
どちらかにあろうとするのに