～友情の鎖～

どうせ手に入らないものなら
さっさと諦めてしまったほうが楽だ

離れて　近づかなければ
届かないところまで来てしまえば
諦めがつく　諦めるしかない

何かを我慢してとどめたところで
何かを犠牲にしたところで
そこまでして手にして何になるのだろう

何かに束縛されている
絡みつく　自分の中の勝手な鎖

開放されて　一歩でも離れて見てみれば
大したことないかもしれない

とどまることで失うものより
諦めて開放されたほうが
元から失うものなどないのだから
それでいいのだろう

辛いのはちょっとの間だけ

しばらくすれば　それは遠い世界のことだ
一枚ガラスを隔てた　別の世界のことだ
見続けるのが嫌なら見なければいい
見ても何も感じなければ気にしなければいい
気にも止まらなくなれば――




どうでもいいものに変えられるだろうか
一度出来た絆を　簡単に壊してもいいのだろうか

環境が変われば　変わる

そう　いつものことだ

ためらう必要はない


私の周りに残るものは



いつだって　　　　　　　　ない


最悪になる前に　壊してしまうから


続かない　続けられない




繋がり続けることのほうが　　――恐怖だ